エアコンの掃除は自分でやるのがいけない理由は?
エアコンの洗浄スプレーなどは市販されていますので、使用してみようと思うかもしれませんが、スプレーをかける程度では、汚れが十分に落ちませんし、スプレーの成分がエアコン内部に残るとカビを増やす要因ともなります。
エアコンの内部には、さまざまな電気部品や、繊細な扱いが必要な場所が数多くあり、知識のない人が掃除しようとすると、故障する可能性もあります。もしエアコンが故障してしまうと、掃除代を安く済ませようとしたはずが、逆に修理代が高くついてしまうので、本末転倒です。
したがって、ご自分で行うのはエアコンの表面、フィルター、吹き出し口周辺の掃除に留めておくことです。表面や吹き出し口は、雑巾などでやさしく拭き取ります。フィルター掃除は定期的に、真夏などほぼ毎日エアコンを使うような時期は、1週間に1回程度行うのが理想的です。フィルターはホコリが溜まりやすいため、清潔にしておくと、内部の汚れやカビの防止にも繋がります。
フィルター掃除のやり方
1. エアコンのフィルターを外す
2. フィルターに溜まったホコリを掃除機で吸い取る
3. お風呂場などで、やさしくブラシでこすりながら水洗いする
4. フィルターを乾かす
絶対にやってはいけない掃除方法
・ファンの汚れを綿棒や細いブラシで取ろうとする
ファンの手前には、風を左右に動かすルーバー羽があるため、綿棒で汚れをきれいに取ることは難しいです。取りきれなかったカビが残る上、綿棒が触れて剥がれやすくなります。そのような状態でエアコンを運転すると、残ったカビ汚れが吹き出し口から飛び散ります。
・市販の洗浄スプレーを吹きかける
市販の洗浄スプレーを熱交換器に吹きかけると、付着していた汚れがドレンパンという部品にたまります。ドレンホースを通って外まで押し出されればいいのですが、スプレー缶にはそこまでのパワーがないため、排出されなかった汚れがホース内でつまり、水漏れの原因になることもあります。
また、スプレーには消臭効果や香料が含まれているものがあり、これを吹きかけると、一時的に匂いが緩和されますが、後々化学反応が起きて異臭を発する場合があります。
・自分で分解しようとする
最近はYouTubeでも分解方法の動画があるので、自分でエアコンを分解して掃除しようとする人もいるようですが、メーカーや機種によっては分解方法、手順はまちまちですし、動画のやり方が間違っていることもあります。戻そうとしても戻せなくなってしまうケースがすくなくありません。
エアコンはなぜ汚れるのか?汚れたままだどうなるのか?
なぜ、エアコンは汚れるのか?
エアコンは、室内の空気を吸って温度調節をして吐き出します。室内の空気中に含まれる汚れの源が、エアコンを運転することによって内部に取り込まれ、徐々に繁殖します。特に夏の冷房、除湿運転ではエアコン内部に湿気を含むので、カビが繁殖しやすくなります。
エアコン内部に発生したカビを、部屋中に撒き散らし、健康によくありません。また同時に悪臭も放っています。汚れたままでは風量が落ち、冷房や暖房の効果が弱くなってしまいます。
・フィルターにホコリが溜まっている → 風量低下
・熱交換器が汚れている → 風量低下。悪臭
・ファンが汚れている → 風量低下。悪臭
・温度感知センサーが汚れている → 正常な温度を検知せず、リモコンの表示温度とずれる
業者に頼むとなぜいいのか?費用は?
エアコンは、表面上に見えていないところの構造が複雑で、汚れは奥の方にたまります。エアコン掃除を行うことで、冷房の効きも大きく変わり、ひいては電気代にも関係します。冷房を使うとエアコン内部に湿気が発生し、カビの原因になるため、夏に冷房を使う前、もしくは使い終わった後、年1回、業者に依頼して掃除するのがおすすめです。